Pocket

中国は経済成長著しい新興国の中でも群を抜いた成長を続け、今や経済大国となりました。2010年、中国のGDPは日本を抜き、アメリカに次ぐ世界2位となりました。では、どのように中国は経済成長を成し遂げたのでしょうか?

1. 中国の発展が遅れていた理由

中国は、面積が日本の25倍、人口は10倍以上の13億人であり、巨大な国家です。今でこそ世界2位の経済大国となりましたが、これほどのポテンシャルがありながらこの国の発展が遅れていたのは、大きく2つ理由が挙られます。

・長く“鎖国状態”にあって海外との交易がなかったこと
・社会主義経済体制をとっていたこと

社会主義経済では、すべての国民に経済的な平等を保障するという考え方を採っています。つまり「どれだけ働いても給料は同じ」ということになり、その体制のもとで国民は一生懸命働く意欲を失います。中国は巨大な国家でありながら、社会主義経済を掲げていたので、資本主義を採用する他の先進国と同じようには発展しなかったのです。

2. 鄧小平(とうしょうへい)が経済成長への扉を開いた

今から30年以上前、中国の経済を劇的に成長させることになる人物が登場しました。当時の最高指導者であった鄧小平です。鄧小平は、1978年に「改革開放政策」という大きな政策転換を図りました。それまで政府主導で固められていた仕組みの改革に乗り出し、鎖国状態だった中国に海外の企業を迎え入れることで、経済の発展を目指そうとしたのです。鄧小平は、この政策を、日本で日産の自動車工場を見学しモデルにしたと言われています。日本に来日し、日産の工場ではベルトコンベアーシステムによる大量生産を見学し、新幹線を見てその技術に驚き、日本経済に衝撃を受けたと言われています。

3. 経済特区の設置などを皮切りに、海外企業が中国へ進出

中国と日本との大きな差を目の当たりにし、鄧小平は、「生半可なことでは追い付くことは難しい、日本の技術が必要だ」と考え、日本企業をはじめ海外企業を中国に誘致することを計画します。海外企業を誘致するために、中国国内5か所に経済特区が設置されました。

「経済特区」は、税制が優遇されるなど企業にメリットのある区域のことです。外国企業からすれば、中国の経済特区に進出すれば、自国で工場を作るより税金も安いし、まだまだ経済が成熟していない当時の中国ならば人件費を抑えることも可能となります。そのため、開放された中国市場には、多くの海外企業がこぞって工場を建設しました。

中国人はそうした企業で働くことで、製品開発・製造の技術やノウハウを吸収していきました。そして、ついに自国での生産品を輸出する輸出国へと転換し、安い人民元を背景に輸出を伸ばして経済発展してきたのです。

世界のGDP

4. 中国経済の不安 ~シャドーバンキング~

急成長を遂げた中国経済ですが、バブルを引き起こさないように政府が過度に経済をコントロールしようとしたり、環境汚染や地域格差などの問題も発生しています。そして、ここに来て「シャドーバンキング」の破綻リスクも聞かれるようになりました。

シャドーバンキング問題とは、簡単に言えば、銀行が正式ルートでは貸し出せないので、裏ルートでリスクの高い企業や政府から止められている不動産開発に融資する、という問題です。景気が良い時はあまり問題が表面化しませんでしたが、ひとたび中国の景気が悪化すれば、リスクの高いものへ融資していた「シャドーバンキング」が破綻する恐れが高まります。

もしシャドーバンキングが崩壊すると、中国経済は大きくダメージを受けることになります。中国経済が傾くと、輸出総額の約18%が中国向けである日本経済への影響は避けられません。

シャドーバンキングに限らず、今では経済大国となった中国で起こる金融問題は、リーマンショックのように世界中を巻き込む経済危機に発展する危険性があります。

5. 経済指標の信頼性

中国の発表する経済指標の信頼性についてはかねてから疑問の声が上がっています。一部の専門家は「誇張された数字」と認識しています。IMF(国際通貨基金)も加盟国に対して「信頼できる統計データを発表するように」と求めています。こうした状況も、中国経済への疑念を膨らませることに繋がっています。

TPPって何?もう決まったの?日本にとってメリットなの?

TPPを語る前にまずGATTとWTOを知ろう~世界の自由貿易の基礎ルール~

 

海外投資に興味があるけど、何から手をつければ良いのか分からない?
AIを活用した海外分散投資を無料で提供する資産運用のロボットアドバイザー「VESTA」がおすすめ。

資産運用AIアドバイザー VESTA(ベスタ)

Pocket