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1. 紙幣ってそもそも何だろう?どこが発行しているの?

「紙幣(お札)」は日本銀行だけが発行できる「日本銀行券」のことです。日銀の帳簿上では借金となっているので、紙幣は「借用証書」と同じ意味を持っています。

普段の買い物や支払いの時に何気なく使っている紙幣ですが、紙幣を見てみると、金額の上に「日本銀行券」、金額の下に「日本銀行」と書かれていることが分かります。紙幣は日本銀行が発行しており、正式には「日本銀行券」と呼ばれます。

明治時代まではそれぞれの銀行が保有している金の量に応じて紙幣を発行していました。当時の紙幣は、「兌換(だかん)紙幣」と呼ばれ、いつでも紙幣を金と交換すると書かれていたのです。

しかし、破産する銀行が出てきて、金融不安が広がるようになったので、当時の政府は「紙幣を発行できるのは日銀だけである」と定めました。いまでも日本では日本銀行しか紙幣を発行できません。ちなみに硬貨(コイン)は日本銀行ではなく、政府が発行しています。「硬貨」はあくまでも「補助貨幣」という位置づけで、「主たる貨幣」ではないので、日本銀行の管轄外となっています。

日本銀行券は、日本銀行の帳簿の上では、借金に該当します。日本銀行券は、実は「借用証書」なのです。民間の銀行は日本銀行からお金を調達することができます。その際、民間の銀行は保有している国債・社債・手形などを担保にして日本銀行からお金を借りています。これを逆に見ると、日本銀行が民間の銀行から、国債・社債・手形を借りたとも言えます。その借用証書として民間の銀行は紙幣を渡されているのです。そう考えると私たちは、日本銀行と民間の銀行の借用証書を使って、普段の支払いに使っているということになるのです。

紙幣

2. 紙幣と国債の歴史

日銀は景気の状態によって、世の中のお金の量をコントロールしています。民間の銀行が持つ国債を買い上げて紙幣を発行しています。日本も政府が制限なく紙幣を発行し過ぎてインフレを起こしてしまった経験があります。

景気が悪くなり、銀行が貸し渋りをするような状況になると経済は滞ってしまいます。そのような状況が悪化しないように日本銀行は、世の中に出回るお金の量を増やそうと考えて、民間の銀行が保有する国債を買い上げて代わりに紙幣を渡します。そして、民間の銀行が会社や個人に資金を貸し出し易くすることで、紙幣がさらに世の中に流通することになるのです。

今では民間の銀行の国債しか買い取っていませんが、第二次世界大戦前までは、日本政府が発行する国債を日本銀行が引き受けていました。日本政府はその国債を戦争に掛かるお金に充てていたのです。日本政府が国債を発行すればするほど無制限にお金を刷ることができたので、お金の価値が下がり、当然インフレが起こります。

そのため、1930年代の日本は大変なインフレを経験することになります。そこで、第二次世界大戦以後、日本政府が発行した国債を日本銀行が引き受けることは原則なくなり、日本政府が無制限に国債を発行するのを抑えることとなりました。

3. 無担保でお金を貸し出すことがあるって本当?

日本銀行は、銀行、証券会社が経営危機に陥った場合には「日銀特融」という特別融資を行います。パニックを引き起こさないように日本銀行が発動する特例で、日本銀行は担保無しにお金を金融機関に貸し出すことができます。

通常、日本銀行が民間の銀行にお金を貸し出すときには、国債・社債・手形などの担保をとっていますが、担保をとらずにお金を貸し出すことがあります。それが、「日銀特融」(日本銀行の特別融資)です。

銀行や証券会社などが経営危機のニュースが流れると、預金者は問題の銀行に預けているお金を我先にと引き出そうとします。このように、あわてて押しかけて預金を引き出すというパニック(取りつけ騒ぎ)を避けるため、日本銀行が間に入って、緊急時は無担保でお金を金融機関に貸し出すことができるので、日本銀行は「最後の貸し手」とも呼ばれています。

 

 

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