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【ロイターより引用】

[東京 18日 ロイター] – ソフトバンクグループの孫正義社長が、新たなIT覇権の獲得に向け野心的な布石を打った。18日発表した英半導体設計会社ARMホールディングスの買収は、市場拡大の推進力となる「IoT(インターネット・オブ・シングス)」の独占的な基盤技術の確保が狙いだ。だが, 同社の既存ビジネスとの相乗効果はすぐには期待できず、「成長余力」への投資としての課題も残っている。

「10年来、考えてきた案件。いよいよ、その日が来た」。ロンドンで行った会見で、孫社長はARM買収の意義を興奮した口調で語り始めた。「ソフトバンク創業以来、最もエキサイティングな日」という熱い言葉も飛び出した。

ARMが設計技術を持つ半導体チップはスマートフォン(スマホ)に幅広く使われている。同社の設計によるチップの出荷数は年間およそ150億個。今後は自動車、家電、工場など、あらゆるものをインターネットでつなぐIoTの導入が拡大すれば、「2020年までにそれが4倍、5倍になる」と孫社長は強気の見通しを示した。

ARM買収は孫社長が描くソフトバンクの将来戦略にとって大きな節目となる。ソフトバンクは人工知能(AI)が人間の能力を超える「シンギュラリティー(特異点)」への対応策として、スマートロボットやIoT市場での事業強化を長期戦略に掲げている。孫社長は会見で、「様々な部分で、人工知能がビッグデータの供給を受けて発展し、人間の知性を超えるようになる。その決定的なカギになるのがARMのチップだ」と語った。

ただ、3.3兆円という日本企業としては最大級の買収投資であるにもかかわらず、ソフトバンクへの既存の事業への直接的な貢献は想定されていない。孫社長は「シナジーはあるだろうが、いますぐではない」と指摘。同社がこれまで行ってきたように「パラダイムシフトの入り口」での先行投資である点を強調した。

買収の先行きにある懸念のひとつは「中立性」だ。ARMの技術を採用したチップは現在、スマホやタブレットで圧倒的なシェアを誇るが、IoTの領域ではまだそこまでシェアを獲得していない。ソフトバンクに利益をもたらすチップが入ったIoT端末に、競合する通信会社が拒否反応を示せば、思い描いていた拡大シナリオが崩れる可能性も否定できない。孫社長は「ARMの顧客に対しては、これからも中立的な立場を保っていきたい」と話す。

今回の大型買収に踏み切った孫社長の判断について、半導体に詳しいコンサルタント、豊崎禎久氏は「インターネットにつながるところには全てARMが使われている。(今後、半導体需要が世界一伸びる)中国の需要を見据えて上での企業買収ではないか」と指摘。高い買い物ではあるが、「孫さんは、とてもいい所に目を付けた。10年スパンでみると3兆円の価値はあるだろう」と話している。

http://jp.reuters.com/article/angle-softbank-arm-idJPKCN0ZY1UR

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【アナリストの着眼点】

アベノミクスがまさに始まらんとする2012年10月、ソフトバンクグループはスプリントの買収を発表しました。買収合意当時は1ドル78円台(実際の買収時は1ドル90円を超える円安水準になっていましたが、為替ヘッジをしていたので82円20銭と同社が発表)でしたので、為替面から見ますと今から考えてかなり円高水準で決断ができたと言えるのではないでしょうか。奇しくも、足下100円近くまで円高が進んだ今、記事にある様にARMの買収が発表されました。今後アベノミクス第2ステージが進みそうだと言われているなか、スプリント買収当時のように、円安が追い風となるのか、あるいはソフトバンク孫氏が円安を見込んで決断したのか、為替動向と併せこのニュースを見る必要がありそうです。

 

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