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世の中の経済活動の変化とともに貨幣制度は変わっていきます。円は、便利さを追求した結果生まれたものです。その流れを簡単にまとめてみました。

 

1. そもそものお金のはじまり

古代の物々交換での取引が「お金」を生み出しました。「お金」のはじまりは、家畜・塩・布や穀物、砂金などの物品貨幣と呼ばれるものです。それら自体が財産となる使用価値を持つ物です。

家畜・塩・布・穀物・砂金などが物品貨幣として一般的に認められた理由は3つあります。

  1. 誰もが欲しがるもの
  2. 取集・分配できて、誰もが納得できる一定の値打ちがあるもの
  3. 持ち運びやすく、保存できるもの

ちなみに古代中国では「宝貝」が物品貨幣として使われていました。これはお金に関する漢字に「貝」が使用される由来となっています。そして、物品貨幣のなかから、金・銀・銅などの金属が広く使われるようになりました。

 

2. 日本のお金のはじまり

日本では遣唐使により伝えられた中国の貨幣を参考にして、西暦708年に「和同開珎」が鋳造されました。それ以降、12種類の金属貨幣が造られましたが、その後およそ600年間、朝廷による貨幣は造られませんでした。

江戸時代には金貨・銀貨・銅貨が使われていました。金と銀の交換レートは日ごとに変動していました。特徴的なのは、金貨は枚数で、銀貨は重さで算定していたことです。江戸時代の両替商とはこの金属貨幣の変換によって利益を生む、専門の商人のことです。

 

3. 通貨単位:円の登場

時が江戸時代から明治時代に変わり、新政府は貨幣制度の統一をはかります。そこではじめて「円」という貨幣単位が登場します。明治政府は日清戦争で得た巨額の賠償金を準備金として、貨幣価値を安定させ、貿易を推進したのです。

幕藩体制の時代、藩ごとに「藩札」という貨幣もあり、明治政府が「円・銭・厘」という十進法に統一したことは産業の近代化への発展に欠かせないことでした。ちなみに十進法を提案したのは、欧米の通貨体制を見てきた伊藤博文だそうです。欧米との貿易取引を念頭に置いたものと思われます。

「円・銭・厘」は明治のはじめに通貨単位として制定されましたが、戦後、それらに関する法律の制定で銭と厘の通貨が発行されなくなりました。現在、為替相場ではわずかな為替変動を表示するため、銭という単位が使われていますが、通貨としては銭も厘も使用できません。

 

 

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