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「投資信託は銀行や証券会社の窓口で買ってはいけない。」

という文言を聞いたことは無いでしょうか?

投資信託に関係する書籍やインターネット、また、投資セミナーに行くと必ずと言っていいほど、こうしたことが言われています。確かに手数料が高かったり、販売している商品の種類に偏りがあったり、担当者があまり商品について理解していなかったりと、良くないことも多いのですが、一概に窓口で買うのが駄目であるとは言えないところもあります。今回はそのことについて説明します。
「販売者に都合の良い商品を勧められるから窓口で投資信託を買わない方がいい。」――こういった指摘を聞くこともあるのではないでしょうか。

“売り込む”という業務、つまり”営業”は、投資信託に限らず、どんなモノを売るのにも発生する行為です。携帯電話を買う時に、携帯ショップや家電量販店に行って機種を片手に店員さんに質問することはよくある話です。可愛いと思う服があれば試着して店員さんと話すし、レストランのワインリストで店員さんのおススメを訪ねる人も多いでしょう。このように、買う側にとって分からないことを販売している側に尋ねるということは決して珍しいことではないにも関わらず、なぜ投資信託に限ってはこんなにも強く販売窓口に出向くことを止められるのでしょうか?

 

それには大きく2つの理由があります。

  • 投資信託を購入することが「消費」ではなく「投資」である
  • 投資を第三者に相談することに対して対価を支払うことに投資家が慣れていない

 

1. 投資信託の購入は消費ではなく、投資である

通常の商品を買うということは”消費目的”です。しかし、投資信託はその名の通り“投資目的”、つまり商品購入に使った金額以上の金銭的リターンが、その商品自体の価値なのです。

例えば、いずれ流行遅れになったり、物理的にダメージを受けたりして買い替えが必要になる衣服や、飲食という娯楽時間を提供する飲食店は、商品を買った瞬間からその価値は時間と共に下がっていくのが当たり前です。3年前に買ったお気に入りの洋服をリサイクルショップに持って行き、購入時の1割くらいの値しか付かなかったとしても、誰も文句は言わないでしょう。

これに対して、投資信託は商品を買い、それを売って利益が出た時に初めてその商品の価値が生まれます。いくら一等地のお店で素晴らしい営業マンに接客されても、買った投資信託がその値段よりも低い価格でしか売れなかったら、何の価値もありません。むしろマイナスです。つまり投資で価値を生むには「買う時の値段を下げる」か「売る時の値段を上げる」の2つしか方法はありませんが、後者については将来売れる値段を買う時点で予測することは難しいため、買う時にできることは前者しかありません。

対面の銀行や証券会社では、当然、販売員の人件費や店舗の家賃等の経費を商品の価格に上乗せする必要があるため、買う時の値段が膨らんでしまいがちです。このため、店舗窓口で投資信託を買うことに否定的な意見が多いのです。

 

2. 投資の相談に対して対価を支払うことに慣れていない

しかし、銀行や証券会社の窓口で投資信託を買うべきではないと言われても「誰にも相談できずにネット証券で投資信託をいきなり買うのは不安だ」という方もいるでしょう。

その場合は、きちんと対価を払って相談をすべきです。本を買っても良いですし、FPに相談しても良いかもしれません。重要なのは「相談にはお金がかかる」ということを認識することです。残念ながら私たち投資する側は、どうしても相談するためのコストに抵抗を持ってしまいますが、情報を提供してもらうにはコストがかかります。もちろんインターネット上にも情報はあふれていますが、投資が初めてという人がその膨大な情報の中から取捨選択をするのは時間を要しますので、バランスを考える必要があるでしょう。

つまり、「相談にはお金がかかる」認識さえあれば、銀行や証券会社の窓口に行くのも良いでしょう。慣れないうちは窓口で余分な販売手数料を払ってでも、行員さんを質問攻めにして知識をつけ、慣れてきたらネット証券で購入する手順も良いかもしれません。何も彼らは投資家を騙そうとしているわけではなく(一部にはそのような残念な会社もあるようですが)、かかっているコストを商品に上乗せするという、商売としてはごく当たり前のことをやっているだけなのです。

もう自分で投資できる、という方は、手数料の安さや商品ラインナップ、景気やマーケットの分析の鋭さなど、ネット証券も含め自分に合った証券会社でトレードされるのが良いでしょう

 

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