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日々、様々な経済指標が発表されますが、数が多すぎてどの経済指標を確認すればいいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。

私たち一般投資家は、プロと同じマーケットで戦う以上、経済アナリストのことを理解しなければなりません。一般投資家は、アナリストに比べて重要指標を軽視しがちです。今回は、アナリスト相手にも情報の面で負けないように、アナリストが普段からチェックしている3つの基本的な指標をご紹介します。

 

1. 米国ISM製造業景況指数

 

ISM製造業景況指数とは、全米の製造業の購買担当役員にアンケート調査を実施し、その結果、製造業の景況感を表したものです。ISM(Institute for Supply Management : 供給管理協会)と呼ばれる団体が発表しています。
購買担当役員は、製品をつくるための原材料を仕入れる役割を負っていますので、製造業にとってはまさに要となる存在です。そのため、景気転換の重要先行指標として関心が高いと言われています。
毎月最初の営業日に発表され、主要な経済指標の中で最も早い発表となります。50が景気動向の転換点とされていて、数値が上がるほど好景気とされています。
一般的にこの指標自体が注目されますが、多くのアナリストは生産、受注、雇用などの副次指標も同時に注目し、その要因を分析します。

 

2. 日銀金融政策決定会合議事要旨

 

日銀政策決定会合とは、日銀の政策委員会が金融政策について話し合う会合で、年8回、1回2日間の日程で開催されます。議決は9名(総裁、副総裁2人、審議委員6人)の多数決によって決まります。
日銀政策決定会合にて議論された内容をまとめたものが日銀金融政策決定会合議事要旨で、会合が開催された翌月に公表されます。政策金利の引き下げ、引き上げ局面では、賛成票と反対票の数に注目するアナリストも多くいます。特に、どの審議委員がどのような意見を述べたかなどの詳細な情報や、政府関係の出席者の意見も議事として記されるため、今後の政策を予測するのに重要な資料となっています。なお、議事録の全ては、会合から10年を経過しないと公表されません。

 

3. 日銀短観(正式名称は全国企業短観経済観測調査)

 

日本銀行が四半期ごとに約1万社の民間企業に対して実施する、景気に関するアンケート調査です。売上高や雇用者数などを数字で計る「計数調査」と、売上や雇用などの項目別の景況感を「良い」「どちらでもない」「悪い」から選択してもらう「判断調査」の2つがあります。
好景気と考えている企業数から不景気と考えている企業数を引いた数値である「業況判断指数DI(Diffusion Index)」は、企業決算などではわからない経営者心理を的確に表すとされ注目されています。

これは、まさに日本の経営者の生の声を総合するもので、日本の景気動向を的確に示していると言えるでしょう。企業分析に活かすアナリストも多く、その用途は多岐にわたります。

 

全ての経済指標を把握しようとすれば、深く分析することが難しくなり、投資に活かすことが難しくなることもあります。まずは、このような基礎的な経済指標をきちんと把握することから初めてみましょう。

 

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