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連日のように朴槿恵(パク・クネ)大統領の疑惑について報道されています。12/3(土)に行われた大統領の辞職を求めるデモでは232万人が参加と報じられました。歴史的にも日本と関係の深い韓国。今回は韓国の社会状況も踏まえてご説明します。

1. そもそも朴槿恵大統領の疑惑って?

まずは疑惑についておさらいしましょう。朴槿恵大統領には2つの疑惑がかけられています。1つは一般人である崔順実(チェ・スンシル)に機密文書を漏洩したこと、そしてもう1つは崔順実の2つの財団に資金を出すよう朴槿恵大統領側から財閥(サムスン・LGなどが有名)に強要したことです。崔順実は財閥から得た資金を流用、また娘を不正に名門女子大に入学させたとされています。

 

2. 崔順実とは何者か?

ここまで疑惑についておさらいしましたが、「崔順実はどういう人物なのか?」という疑問をもった方もいらっしゃるでしょう。いくら親友といえども、そう簡単に機密文書を漏洩したりはしません。崔順実とは何者なのでしょうか?

崔順実と朴槿恵大統領は40年来の親友と言われています。2人は崔順実の父親である崔太敏(チェ・テミン、94年に死去)を通じて知り合いました。崔太敏は名前を7~8回変え、6回も結婚するなど経歴が怪しい一般人です。朴槿恵大統領は父親である朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領と母親をともに銃殺されているのですが、崔太敏は母親の死後悲しみにくれる朴槿恵大統領に手紙を送り、そこから交流が始まりました。

その手紙の内容とは「(朴槿恵大統領の母親から)娘を助けて欲しいと頼まれた」というもの。崔太敏が朴槿恵大統領の母親と面識があったかは定かではありませんが、朴槿恵大統領と崔太敏ならびに娘の崔順実は次第に関係を深めていきました。独身の朴槿恵大統領には身近に相談できる人が少なく、崔順実は心の拠り所となっていたのかもしれません。

 

3. なぜ200万人を超えるデモに?

冒頭に12/3(土)に200万人を超えるデモが起きたと書きました。ここまで大きなデモが起きたのは韓国の格差社会とも関係しています。韓国は所得上位10%が国民所得の45%以上を稼いでいます。約20年前の1995年は国民所得の29%でした。つまりこの20年間で格差が拡大したのです。

先に挙げたサムスン・LGなどの財閥企業に入るには、財閥関係者か一部のエリートに限られています。最近では「金の匙(さじ)」「七放世代」という言葉があるほど。「金の匙(さじ)」とは富裕層(=限られた人)しか幸せになれない、「七放世代」とは「恋愛」「結婚」「出産」「マイホーム」「人間関係」「夢」「就職」の7つを手放した若い世代を指します。若者を中心に社会に対して根強い不満があるのです。

また中高年層にとっては朴槿恵大統領に「裏切られた」と感じる人は多いのではないでしょうか。もともと中高年層は父親である朴正煕元大統領を知っていたため、朴槿恵大統領を支持する人は多くいました。しかし今回の疑惑をきっかけに期待を裏切られたと感じ、支持率は歴代内閣最低の5%にまで低下しました(11/4発表)

 

4. 日本に与える影響は?

日本に与える影響としては安全保障があるでしょう。実は先月から日韓両政府は安全保障上の機密情報共有を目的とした協定の協議を行っていました。日本政府としては年内にも協定締結を行いたい意向でしたが、そもそも協議が進むのかすら分からない状態です。また今の韓国では強硬な姿勢を取り続ける北朝鮮に対して適切な対応をとるのも難しいかもしれません。

 

 

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