ベンチャー企業経営者と公務員の夫婦で異なる価値観 ④自宅購入と賃貸暮らし

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ファイナンシャルプランナーをしている株式会社FP-MYS代表 工藤崇です。この度、News Vestaにて相続や不動産についてコラムを書くことになりました。つい後回しにしてしまう家庭内のお金の悩みにスッキリとお答えしていきます。


 

「マイホーム信仰」を持っていますか?ファイナンシャルプランナー(FP)として仕事をしていると、相談に乗ることも多いテーマです。ここまでの連載で、様々な価値観の違いをお伝えしてきましたが、実はこの部分は夫婦ともに意見が完全に一致しています。

我が家は、家を買うつもりはありません。

 

1、プロセスは違えど、家を買わないという結論は同じだった

 

まずは妻から。彼女は仕事で得た感覚で、「家を買わない」と決めています。公務員として以前教育の仕事をしていたこともあり、家を購入して子どもを育てるよりも、賃貸物件で子育てをする方がベターと判断したということがあります。

 

その結果、我が家は家を買わないどころか、子どももいないという…。前提から異なってしまいましたが、将来的にも家を買うことはないでしょう。

 

一方の筆者について。筆者はこれまで、数多くの「家を購入したらいいのか、借りたらいいのか」という相談に乗ってきました。独立する前に何度か仕事を変え、自宅から通勤しやすい時期も、隣の県まで行っていた時期も両方あり、「これで家を買っていたら大変だったかも」と考えたことがありました。よく言われる「どちらが安いのか」という答えは、ほぼ同額だと思っています。ただ、購入した場合の自宅の修理費や、賃貸にした場合の更新料の有無など入居時にはわからない不透明な部分で、多少の差はつくのかもしれません。

 

いま、我が家は都内世田谷区の賃貸マンションに居住しています。妻の職場まで電車で15分ですが、筆者は始業時間も決まっていないため朝の通勤ラッシュが済んでから(最近は早くとも11時以降)に自宅を後にしています。

 

ただ、住宅購入で意見が分かれるご夫婦もいらっしゃることでしょう。また自宅購入ではなくとも、様々な「決断事」で意見が分かれる局面もあります。そのとき、とてもお勧めの方法があります。「特命大臣制」です。

 

2、「高い買い物」は特命大臣を任命する

 

言わずもがな、住宅購入は人生で最も高い買い物です。高い買い物だからこそ、夫婦間でどちらかの意見が通らず「妥協」をすると、さまざまな場面で片方は「私が妥協した」と思ってしまいます。口に出さずとも、ほかの決め事のときに「家は私が妥協したのに」といたるところの遠因になってしまうことも。

 

ましてや住宅購入は、住宅ローンという形で20年にも30年にも及ぶ「負債」を借り入れるもの。その負担感は家計においてもとても大きく、本来は夫婦で手をとりあって…は無理だとしても同じ方向を向いて返済に取り組んでいかなくてはなりません。たとえば筆者が「家を買う!」という意見を通して、フラット35で35年ローンを借りて返済が苦しくなったときに、その都度「私は家は買わなくてもいいと思っていた」と言われては、まるで住宅ローンのほかにもうひとつ借入金を起こしているような気持ちになります。

 

そこで、筆者のように意見も見解も、経験則も大きく異なる夫婦では、「特命大臣」を任命しています。まるで内閣のようですね。

 

特命大臣とは、夫婦で向かうべき課題でどちらか決めなくてはいけないことを、夫婦で十分に話し合ったうえで最終的に決断をする役割のこと。任命した方は、その決断に対してぐちゃぐちゃというのはルール違反です。日本の内閣は直接選挙ではないですが、夫婦間の特命大臣は直接民主制。大臣の決断に対して、有権者である夫婦の片方は、「とはいっても大臣を選んだのは自分だし」と覚悟を決めます。

 

これはまるで笑い話のようですが、筆者はこの制度によって全国の夫婦における離婚話が激減すると考えています。ご主人が起業する、転職することで生じる嫁ブロックは、そもそも2人で決めることではありません。それに対して特命大臣は、たとえるなら「全権委任」です。

 

家を買うのか借りるのか。自家用車を購入するのかカーシェアリングにするのか。子どもをどのように育てていくのか(これは年齢によって、子ども自身も有権者になってもらう必要がありますね)。住宅購入特命大臣。自動車購入特命大臣。子どもの将来特命大臣…。

 

特命大臣に任命されたら、ファイナンシャルプランナー顔負けに「家を買った方がいいのか、借りた方がいいのか」を考えましょう。夫婦の片方は、その意見を尊重する準備を今から整えましょう。特命大臣が決めたことは、夫婦2人の意見です。それだけは忘れずに。

 

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