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宅配大手の佐川急便が週に3日間休むことができる「週休3日制」を導入すると公表しました。Yahoo!やファーストリテイリングなど、続々と週休3日制を導入する企業が増えています。今回は、その狙いと週休3日制に不可欠な変形労働時間制についてご紹介します。

 

佐川急便による週休3日制導入の狙い

佐川急便は週休3日制の導入や副業を認めることによって、多様な働き方を提示しています。そうすることによって、起業を目指す若者や家業を手伝う必要のある方など多様な人材を確保することを目的としています。この背景には、深刻な人手不足があります。運送業界は特に人手不足が顕著で、有効求人倍率は2倍を超えていると言われています。また、同じように人手不足が深刻な飲食業界でも週休3日制を導入する企業が増えています。このように働き方の選択肢を増やすことによって求職者の裾野を広げる狙いがあります。

 

週休3日制は労働基準法違反!?

今回佐川急便は1日の労働時間を8時間から10時間に増やして、週休3日制を導入しました。つまり、1日8時間×5日間だった1週間の労働時間を、1日10時間×4日間に変更したということです。1週間あたりの労働時間は変わっていないことになります。

しかし、ここで1つ問題があります。

労働基準法32条では以下のように定めています。

第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。  出典 http://www.houko.com/00/01/S22/049.HTM

労働基準法32条では、1日8時間を越す労働は違法とされています。ということは、1日10時間の労働を課す週休3日制は労基法違反じゃないかという問題が出てきます。

そこで、週休3日制度では変形労働時間制を使うことによってこの問題を回避します。

 

変形労働時間制度とは

変形労働時間制とは、労働基準法32条の例外規定で、1週間の範囲において1日の平均労働時間が8時間以内であれば、法定労働時間の規制を受けないという規定です。つまり、週末が忙しい企業であれば、月曜日の規定労働時間を6時間にする代わりに、金曜日の規定労働時間を10時間にすることができるというわけです。変形労働時間制は、同じように1ヶ月という範囲でも、1年という範囲でも設定することができます。ちなみに、就業規則の変更か労使間の協定を行うことで変形労働時間制度を設けることができます。

つまり、佐川急便は変形労働時間制を活用することで、1週間あたりの労働時間を維持したまま、週休3日制を導入したわけです。

人手不足の解消が見えない中、これからも働き方の選択肢が増えていくと思われます。各社の動向に要注目です。

 

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