ベンチャー企業経営者と公務員の夫婦で異なる価値観 ⑦万が一どちらかの人生に「失敗」が訪れたら

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ファイナンシャルプランナーをしている株式会社FP-MYS代表 工藤崇です。この度、News Vestaにて相続や不動産についてコラムを書くことになりました。つい後回しにしてしまう家庭内のお金の悩みにスッキリとお答えしていきます。


 

好評を頂いたこの連載も(いまのところ)最終回です。民間企業、それもベンチャーの経営者と公務員。まったく異なる価値観の人間が、まったく異なる毎日を過ごしながら夫婦として生きているということを様々な観点からお伝えしました。

 

最終回にテーマ立てをしてお伝えしたいのは、上手くいくばかりではない人生において、結婚しているということは、お互いの「連帯保証人」を外れることはできないのかということ。

 

1、万が一どちらかの人生に「失敗」が訪れたら

 

経営者になると様々なリスクを負います。最たるものが借入金です。借入金は経営者である筆者自身が連帯責任を負うもの(デッドファイナンス)と、株式を発行するエクイティファイナンス、社長自身は連帯責任を負わないものに分かれます。経営者になる前はデッドファイナンスが怖くて仕方がなかったのですが、起業してみると「自分のお金」で事業展開をする安心感といったらありませんね。

 

妻がベンチャーの世界に生きる人だったら。僕はいま向き合っていることを含め様々なことを相談していたかもしれません。一方で筆者のように、相手が”まったく別世界の人間”という経営者は、諸事相談することはありません。このあいだ 2人でお酒を飲んでいて、「Fintechってなに?」と言われたときは、いったいどこから説明するといいのか逡巡したものでした。

 

ただ、経営者は常に人生の失敗と隣り合わせです。筆者の人生に「失敗」が訪れたら、妻は連帯保証人とならなければいけないのでしょうか。

 

また、俗に「固い職業」といわれる公務員にも、失敗する可能性は少なからずあります。人の心配をする前に自分の…と言われそうですが。

 

2、価値観の違う2人でも結婚すると連帯保証人なのか

 

もちろん相手のことは、戦い続けていけたらいいね、とは思っています。ただ、仕事を忘れるはずの家庭という場所において、自分の存在が仕事を思い出させてはいけない。だから、我が家では仕事の話をしません。家庭において僕の存在が意味を成すのは、最後の砦としての存在です。

 

あるプロ野球選手の話です。高卒から社会人を経て24歳でプロ野球球団に入った選手に対して、伴侶は「野球選手としてダメだったら2人でラーメン屋をやればいいじゃない」と言ったそうです。もちろんラーメン屋の経営が簡単だとか、そういう意味ではないですよ。

 

 

僕は自分にとって経営者の道がダメだったら、大きな火傷を負うと理解しています。会社員のときの失敗という比ではない。外からお金を借りて事業に取り組むとはそういうことです。その時は、夫婦にもピリオドを打とうと考えていますが、おそらく出来ないでしょう。どのくらい続けるかもわからない挽回期間、潜在期間の開始地点に、ともに立つのではないでしょうか。そうはならないために、明日も会社を向き合うだけですけどね。

 

不動産賃貸借における連帯保証人は、夫婦には当てはまらないと思います。特に筆者のように異なる価値観、異なる環境で生きる夫婦には、「そんなこと」をする義理などどこにもない。けれど、いざそういうことが起こったら、相手にとっての最後の拠り所となる。それもまた、夫婦の役割なのかなと思います。実際にそのような状態になったら、おそらく世の中に誰も味方がいなくなるでしょうから、同じ指輪の人だけは味方と伝えて安心させないといけませんよね。

 

いくつかの視点から分析を試みた、今回の連載。結婚して8年目ですが、お互いに同じ会社にて付き合い始めた時からまったく異なる世界で生きるようになった今日まで、何も変わらないものがあります。陳腐ながら、それは相手に対する感謝です。そして、期せず僕の夢の連帯保証人とさせて申し訳なかったねということです。左団扇で暮らせる日を提供することはできないけれど、この挑戦する人間を見て、できれば一緒にワクワクして貰えれば。

 

こちらは全力で成功することを考えるから、失敗したときに頭を丸めて帰る場所だけを今日も明示してもらえれば。そう思って、お互いは今日も挑戦を続けています。

 

 

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